「(場所・方向)に、へ」という意味の助詞「에, (으)로」。
「에を先に学んだけど、なんだか日常会話で로が出てくることが多い…?」と感じる人も少なくないと思います。その違いや使い方についてまとめました!
에と(으)로の違い
国立国語院(국립국어원)の説明は以下の通りです。
~에
意味
①前の言葉が場所や席であることを表す助詞
②前の言葉が時間や時期であることを表す助詞
③前の言葉が目的地であったり、ある行為の進行方向であったりすることを表す助詞
~(으)로
意味
①動きの方向を表す助詞助詞
②動きの経路を表す助詞
※「(手段)で」などの用法は割愛
つまり에は「目的地をズバッと具体的に指す」イメージで、(으)로は「目的地の方面に向けて」という感じです。
日常生活でなぜ「으로」がよく使われるのか
ドラマを見ていても、会話をしていても、実際韓国人は「으로」の方をよく使うと感じます。에が目的地をズバッと指定するのに対し、으로が「そちらの方に」と含める範囲がより広いので使われやすいです。
例えば、「家に行こう・帰ろう」と言いたいとき
・집에 가자 …「家」に行こう
・집으로 가자 …家がある方に行こう
どちらも意味は同じですが、집에だと家をズバッと指すイメージで、집으로は家の方までの道がボワッと見えている感じです。どちらも使われますが、そこまで直接的な表現が必要のない日常会話では집으로の方がよく使われるかなと感じます。
他にも「ロビーに来てね」と言いたいとき
・로비에 와
・로비로 와
로비에だと強くはっきりロビーを指定する感じで、로비로だとロビーの方に来るという動作によりポイントが置かれています。日常会話では로비로の方が使われるかなと思います。
絶対寄り道しない!地点をズバッと指定したい!という場合は「에」を使うとそのニュアンスが出しやすいです。
으로が使えないとき
에が使えて으로が使えないのは、「〜にいる」と言うときです。
「家にいる」
→O 집에 있다
→X 집으로 있다
으로は動きの行方や方向を表すので、その場所に既にいるときの表現には使いません。「〜に到着した」と言うときも同様です。
「空港に到着した」
→O 공항에 도착했다
→X 공항으로 도착했다
まとめ
・에は目的地をズバッと指定するイメージ。「そこにいる!」「そこに行く!」とはっきり言いたいときに使う
・으로は目的地までの動きの方向を表すイメージ。移動するときは日常会話で에より으로をよく使う。