16日についにNetflixで配信が開始した日韓共作ドラマ「匿名の恋人たち」。その制作には最近の韓国作品でもなかなか出会えない豪華なスタッフが携わっています。
脚本は名作「ポンダンポンダン 王様の恋」のキム・ジヒョンが担当。
本作の脚本を担当したのは名作として名高い「ポンダンポンダン 王様の恋」を生み出したキムジヒョン作家。
ポンダンポンダンは女子高生がひょんなことで朝鮮時代にタイムスリップしてしまい、そこで名君として名高い世宗大王に出会って恋に落ちるミニシリーズの韓ドラです。
2015年公開ともう10年前のドラマですが、いまだにドラマファンの間では話題に上がる名作のひとつ。見やすく軽いテンポですが、人間の悩みや葛藤なども丁寧に描き、一気見しちゃうけど後から見ても深い余韻が楽しめる独特の作風です。
私が「匿名の恋人たち」を楽しみにしていた大きな理由の一つが、このキムジヒョンさんが脚本を担当したということ。
彼女が韓国語で脚本を書き上げ、それを日本のスタッフやキャストたちで日本語に変えていったということです。
日本にはない制作パートを「パラサイト」のイ・ハジュンが担当。
日本のドラマや映画にはまだあまりないという「プロダクション・デザイナー」という役割。セットや小道具など画面に登場するすべての空間を演出する仕事です。
本作は日本のドラマでありながらも制作は韓国の会社が担当し、プロダクションデザイナーを設置してイハジュンさんが就任しています。
映画「パラサイト 半地下の家族」を担当し第92回アカデミー美術賞にノミネートされたといえば彼の凄さがわかるかと思います。
日本では監督がすべての決定権を持っているとのことですが、本作は空間演出についての決定権をイハジュンさんが持ち、画面に映るすべてのものの配置や形や撮り方、色味なども彼のチェックが入っています。
ドラマの1話を視聴しただけでも圧巻の画作りでした。このクオリティの質感は最近の韓ドラや映画でもなかなか出会えません。「ああ〜〜面白いけど…もっと画作りこだわってほしかった…!」と思うことが最近あるのですが、今作は見てすぐに何よりも画作りの繊細な美しさに感動しました。
数々の音楽賞を受賞したダルパランが音楽を担当。
2023年の傑作「ムービング」をはじめ、「キングダム シーズン2」「北極星」「テプン商事」など近年の話題作の多くで音楽を担当しているダルパラン(달파란、Dalpalan)さんが本作の音楽を担当しています。
映画「コクソン」や「毒戦」、最近だと「脱走」で音楽賞を受賞。
「匿名の恋人たち」を見ていると映画みたいなクオリティだなと感じるのですが、そこには美術や撮影チームはもちろん、このダルパランさんの音楽も大きく貢献していると思います。
特にすごいなと思うのは、ドラマを見ていて音楽に気をとられないこと。褒め言葉なの?と思われるかもしれませんが、ドラマの音楽はあくまでもストーリーの引き立て役で、縮約で合ってはいけないと思います。
皆さんもドラマを見ていて、重要シーンで大袈裟な音楽が流れて冷めてしまったことはありませんか?
本作「匿名の恋人たち」ではその経験をすることはないはず。少なくとも私は8話まで一気見して、音楽に気付けないほど作品によく溶け込んでいたなと思います。
「ビューティーインサイド」のプロデューサーが参加
ハンヒョジュさんが本作出演のきっかけとして「ビューティー・インサイド」など様々な作品でお仕事をしたプロデューサーさんがいたことと語っていました1が、クレジットを見ると両作に名前があるヤンジンモさんのことかな?と思います。

彼女の映画の代表作である「ビューティー・インサイド」は、朝起きると老若男女、国籍問わず様々な人の姿に変わってしまう1人の男性と彼と恋に落ちるヒロインの恋模様を描いた作品です。人は見た目が全く変わってしまっても中身を愛することができるのか?という切ない物語で韓国映画の名作の一つです。
まとめ:近年なかなか出会えない良質なラブコメが来た
近年韓国でもなかなか出会えない良質なラブコメがNetflix日本から誕生しました。「匿名の恋人たち」未視聴の人はぜひネトフリでご視聴を。見た方はこのページでさらに楽しめれば嬉しいです。
「匿名の恋人たち」相関図やキャストなど基本情報はこちらから▼















