こんにちは、Hanaです。
このページでは、「NiziUのニナちゃんがナヨン先輩を임나연 씨(イムナヨンシ)と呼んで韓国で話題なのはなぜ?」について解説していきます。
~씨は「〜さん」ではありません。この解説を呼んで씨の使い方について理解を深めましょう。
NiziUニナの「イムナヨンシ」が韓国でトレンド入り
ナヨンソクPDの人気バラエティ「出張十五夜(출장십오야)」のJYPアイドル編が公開され、NiziUのニナさんがTWICEのナヨンさんの名前を当てるクイズで임나연 씨(イムナヨン씨)と答え、会場がどっと沸きました。この場面は韓国で拡散されて임나연씨が韓国のXにトレンド入りする事態になりました。
先輩たちが次々に「合ってるよ!」「私、イムナヨン씨です!」と温かくフォローしたのも印象的でした。ニナさんもすぐ선배님(先輩様)と訂正していて、その違和感にすぐ気づけるのがすごいと思います。
ネットで「何が不自然なのか?」と不思議がる日本の学習者たちが多く見かけました。
~씨はどのような場面に使うのでしょうか。
~씨はどう使う?
まず~씨は「〜さん」ではありません。日本語の「〜さん」というのは非常に便利な呼び方で、目上・目下、年上・年下…どんな場面でどんな相手に使っても、基本的に失礼になることはありません。
一方で、~씨の基本の使い方は「自分と対等または目下・年下の相手の名前を公の場で呼ぶ言い方」です。
・病院(や役所)で職員が患者の名前を呼ぶとき
・授賞式でMCが俳優の名前を呼ぶとき
・大人の落ち着いたカップルが互いの名前を呼ぶとき
・ニュース記事で加害者・被害者の名前を示すとき
…このような場合に~씨を使います。
そして~씨の重要なポイントが「相手と距離を取る表現」だということです。
なので親しい間柄でも公の場で馴れ馴れしく名前を呼べない状況というときにも使われます。
日本語を勉強している韓国人同士でも「〜상(さん)」と呼び合う場面を見かけることがあります。自分と相手の立場に縛られず、距離が近い相手にも敬意を払う呼び方という意味で、「〜さん」は非常に便利な表現なのです。
事務所の後輩が先輩を~씨で呼ぶと…
今回話題になった動画のように事務所の後輩と先輩はいわゆる「仲間」のような関係です。
韓国は우리(ウリ、私たち)という表現をよく使うように、同じ国・会社・チームのメンバーを仲間や家族のように考える文化が強くあります。
~씨は上で述べたように「相手に距離を取る呼び方」になるので、ここで後輩が先輩を~씨で呼ぶと距離を取って対等な関係で業務的に呼んでいるようなニュアンスになるのです。
日本語で完璧に再現するのは難しいですが、「イムナヨン氏」が近いかなと思います。可愛い後輩がいきなり先輩の名前を「〜氏」と答えたら「???」となりますよね。ニナさんもすぐ선배님(先輩様)と訂正していて、その違和感にすぐ気づけるのがすごいと思いました。

間違って使うと怒られちゃうかな…?
この動画でも先輩たちがすかさず優しくフォローしているように、外国人がちょっと不自然な使い方をしてもほとんどの場合ネイティブは理解してくれるので、そこまで怖がる必要はありません。

じゃあどんなときに~씨を使うの?
次ページでは、~씨を実際に使う場面や適切な呼び方について解説していきます。














