こんにちは、Hana(@hanakan_twt)です。
先月からNetflixで配信が始まった新ドラマ「ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語」。
人気漫画が原作とあって韓国でも注目されています。
リュスンリョンさん、私が大好きな俳優さんです。
リュスンリョンさんが主演を務めた映画「極限職業」は私が韓国の映画館で初めて見た映画。
あの時の楽しさが忘れられなくて、今でも渡韓のたびに必ず映画館で映画を見るようにしています。
さて、本作の原題は‘서울 자가에 대기업 다니는 김 부장 이야기’です。
直訳すると「ソウルの自家に(加えて)大企業に通うキム部長の話」となります。
邦題がつけられる際に省かれたのが자가(自家)という言葉。
日本のネットでも韓国語学習者の間で「ソウルの自家」というのがポイントなのに…という意見が見られました。
本国のポスターでも자가がアピールされていますね。
ソウルに家を持つことがどんな意味を持つのか?
そして、主人公の名前にもこのドラマの大事な要素が隠されています。
このページを見ればドラマ「ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語」をより深く楽しめるんじゃないかなと思います!
ソウルに「自家」を持つということ。
ソウルに自家(マイホーム)を持つということは、経済的に大成功を収めたという意味合いを持ちます。
そしてそれをタイトルに持ってくるということは、ソウル特別市のどこかにマイホームがあるというよりも、その中でも家賃が高い江南や江北の中心部に住んでいるというイメージを韓国人に与えます。
もちろんソウルにも経済的に貧しい人々が住むエリアもありますが、基本的に서울 자가(ソウルの自家)と書くということは多くの富を持つ成功人という意味になります。
ここでキム部長の務める「大企業」というのは、サムソンあたりをイメージすると良いかなと思います。
韓国を代表する大企業ですね。
もう企業名を出しただけで韓国で拍手されるような企業のイメージです。
そのような大企業に勤めるだけでもすごいですが、ソウルの中心部に「自家」を持つということはそれを上回るくらいのステータスを持つということです。
常務の家が韓国サラリーマンの頂点。
そしてドラマの一話に登場するのがキム部長の上司、常務の住む아파트(下で解説)です。
キム部長がお迎えに上がっていますね。
私も韓国の先生にそのシーンを見せたところ、劇中のキム部長と同じタイミングで盤浦の아파트の価格を検索し始めて笑ってしまいました。
「盤浦の아파트に住んでいる」と言われたら多くの韓国人がスマホを出してその値段を調べてしまいます。
それが「盤浦の아파트」というワードが持つ威力です。
日本で例えるなら、「港区のタワマンに住んでいる」「世田谷に一軒家を持っている」…くらいのパワーでしょうか。
韓国の一般人が買える家・土地の中でピラミッドの頂点にあるのが「盤浦の아파트」です。
盤浦(バンポ)というのはソウルの中心部、漢江の南に位置するエリアです。
盤浦漢江公園は有名な観光スポットで多くの観光客に賑わっています。
大企業のオフィスが江南にあり、その隣の盤浦が高級住宅エリアになっています。
盤浦は一軒家よりも日本のタワマンのような아파트が多く並んでいます。

その「아파트」って何?
日韓のマンション・ヴィラ・アパートの違い
맨션(マンション):中高層の超高級マンション。最近韓国で見られるように。
빌라(ヴィラ):低層マンション。超高級住宅か貧しい住宅のどちらかで見られる。
아파트(アパート):高層マンション。韓国では団地のように密集している場合が多い。
日本と韓国で集合住宅の言い方の違いはやや異なります。
韓国は10階以上のマンションを見ると아파트(アパート)と表現します。
そしてそれよりも低層のマンションを빌라(ヴィラ)と言います。
ヴィラは大きく分けて2種類あります。
一つは超高級住宅。その多くが漢江沿いに建っていて家の中から漢江を眺められることを한강뷰(漢江ビュー)と表現します。
高級ヴィラには一般人が住むのは難しく、より稼ぎの多い芸能関係の人が多く住んでいます。
もう一つは貧しい人たちが住むタイプです。
映画「パラサイト」で出てくるような半地下の部屋がある低層住宅がそれに該当します。
まとめ:韓ドラで描かれる家や街に注目!
以上、「ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語」の原題からわかる韓国の家事情についてご紹介しました。
韓国ドラマを見るときは家や街(ロケーション)によってそのキャラクターや人生を描写することがよくあるので、ぜひ注目してみてみてくださいね!

次回は「韓国人はすぐわかる!キム部長の名前に暗示されていること」についてご紹介します。お楽しみに!














