入門文法の学習が終わったら、次は初級文法です。
このページでは初級文法「尊敬・-시다」を紹介します。
韓国語の尊敬「〜なさる」はこのように表現します。
語幹+(으)시다
〜なさる
例えば、하다(する)を「なさる」と言いたいときは、「하시다」と言います。
下で基本の作り方を学びましょう。
基本の作り方
語幹+(으)시다
〜なさる
①語幹が母音で終わるとき…「語幹+시다」
例:가다(行く)→ 가시다(行かれる)
②語幹がパッチムで終わるとき…「語幹+으시다」
例:받다(受ける)→ 받으시다(お受けになる)
じゃあ、알다(知る)の尊敬は「알으시다」だね?
う〜ん、それが「아시다」になるんだよね。
そう、알다の尊敬は알으시다ではなく아시다になります。
これを変則活用と言います。(特殊な活用と思えば良いです。)
変則活用まとめ
①語幹がㄹパッチムで終わるとき
…語幹からㄹをとって시다をつける
語幹がㄹパッチムで終わるときは、語幹からㄹを取って시다をつけます。
例えば、알다(知る)の場合
알다→아+시다→아시다
알다の語幹は「알」なので、語幹からㄹを取ると「아」、そこに시다をつけて「아시다(お分かりになる)」となります。
만들다(作る)
만들からㄹをとって、시다をつける…만드+시다→만드시다(お作りになる)
②語幹がㄷパッチムで終わるとき
…語幹からㄷを取って으시다をつける
語幹がㄷパッチムで終わるときは、語幹からㄷを取って으시다をつけます。
例えば、듣다(聞く)の場合
듣다の語幹は「듣」なので、語幹からㄷを取ると「드」、そこに으시다をつけて「들으시다(お聞きになる)」となります。
※받다(受ける)は例外で、받으시다(お受けになる)と基本の活用をします。
③語幹がㅂパッチムで終わるとき
…語幹からㅂを取って우시다をつける
語幹がㅂパッチムで終わるときは、語幹からㅂを取って우시다をつけます。
例えば、덥다(暑い)の尊敬は 더우시다(暑い)となります。
덥다の語幹は「덥」なので、そこからㅂを取ると「더」、そこに우시다をつけると「더우시다」となります。
가깝다(近い)→가까우시다(お近い)
④語幹がㅅパッチムで終わるとき
…語幹からㅅを取って으시다をつける
語幹がㅅパッチムで終わるときは、語幹からㅅを取って으시다をつけます。
例えば、낫다(マシだ)の尊敬語は나으시다(マシだ)となります。
낫다の語幹は「낫」なので、そこからㅅを取ると「나」、そこに「으시다」をつけると「나으시다」となります。
尊敬の言葉が別にある場合
じゃあ、먹다(食べる)はㄱパッチムで変則活用じゃないから、먹으시다だよね?
いや、먹다の尊敬語は「드시다(召し上がる)」になるんだよね。
えぇっ、なんで??
そう、中には、尊敬の意味を持った単語が別にちゃんとあるものもあります。
【尊敬の言葉が別にある例】
・먹다(食べる)→ 드시다(召し上がる)
・있다(いる)→ 계시다(いらっしゃる)
・죽다(死ぬ)→ 돌아가시다(お亡くなりになる)
・말하다(話す)→ 말씀하시다(お話しになる)
・자다(寝る)→주무시다(お休みになる)
まずはこの5つを覚えれば良いと思います。
確かに日本語も基本は「〜される・〜なさる」だけど「食べる」の尊敬語は「召し上がる」で、基本とは別に単語がちゃんとあるもんね。
해요体はどうなる?
-시다の해요体は2種類あります。
「-아/어系」と「-이에요系」です。
・-아/어系
-셔요
〜なさいます
・이에요系
-세요
〜なさいます
どっちを使えばいいの?
ただ単に「〜なさいます」と現在形で言う場合は、「-세요」の方をよく使います。
しかし、韓国語の活用は「原型」と「-아/어」のどちらかを使うので、
「-아/어」を使った表現は-아/어系の-셔요のみ使います。
例えば、
「教えていただきありがとうございました」
⭕️알려주셔서 감사합니다(-아/어系)
❌알려주세서 감사합니다(-이에요系)
「〜して」は「-아/어 서」なので、使えるのは-아/어系のみです。
있다の尊敬語は2種類ある
있다(ある・いる)の尊敬語は있으시다と계시다の2種類あります!
있다(ある)→ 있으시다(おありになる)
있다(いる)→ 계시다(いらっしゃる)
「(物が)ある」の尊敬語が「있으시다」、「(人が)いる」の尊敬語が「계시다」となります。
例文
오다(来る)の尊敬語は「오시다(お越しになる)」
어디서 오셨어요?
どちらからお越しになりましたか?
어디서:どこから 오다:来る 오시다:来られる、お越しになる
알려주다(教えてあげる)の尊敬語は「알려주시다(教えていただく)」になります。
알려주셔서 감사합니다.
教えていただきありがとうございました。
알리다:知らせる -아/어 주다:〜してあげる、〜してくれる 알려주시다:教えてくださる -아/어 서:〜して、〜なので 감사합니다:ありがとうございました
먹다(食べる)の尊敬語は「드시다(召し上がる)」になります。
맛있게 드세요.
美味しく召し上がってください。
맛있다:美味しい -게:〜のように 드시다:召し上がる(먹다の尊敬語) -세요:〜なさってください
있다(いる)の尊敬語は「계시다(いらっしゃる)」になります。
※있다(ある)の尊敬語は있으시다(おありになる)です。
지금 어기에 계십니까?
今どちらにいらっしゃいますか?
지금:今 어디:どこ -에:〜に 계시다:いらっしゃる(있다の尊敬語)-ㅂ니까:〜ですか
자다(寝る)の尊敬語は주무시다(お休みになる)です。
안녕히 주무세요.
直訳:安寧にお休みになってください。
意訳:おやすみなさいませ。
안녕히:安寧に 주무시다:お休みになる(자다の尊敬語) -세요:〜なさってください