「ㄴ」と「ㅇ」と「ㅁ」 韓国語3つの「ん」パッチムの違い

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韓国語には3種類の「ん」の音があります。
多くの韓国語学習者を悩ませる「ㄴ」「ㅇ」「ㅁ」パッチムの発音。
音の違いや発音のコツについてまとめました!

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3つの発音法

まずはこの3つがそれぞれどのように発音されるのか学びましょう。

ㄴパッチム
・舌を上顎(=前歯の後ろ)につけ音を遮断することで「n」の音を出す。
・とにかく舌を上顎につけることが大事!つけないと「ㄴパッチム」の音ではなくなる。

ㅇパッチム
・舌は下に置いたまま動かさず、喉を鳴らして「ん゛〜」の音を出す
・結果的に鼻に息がかかる感じがするが、意識して鼻に音をかけているわけではない。
・よく「ngの音」と説明されるが、正確には「ngのgの手前で止める」感じ。

ㅁパッチム
・「あ〜」と発音しながら唇を閉じ合わせると「암=あm」の音になる。
・唇を合わせながらmの音を出すというより、前の音を出しながら唇を閉じ合わせることでmの音になると言う感じ。

このように説明をみると、それぞれの発音法の違いがけっこう表れているかなと思います。
良い例になるBTSの動画を見つけたので、それで音と口の動きを見て行きましょう!

BTSの動画で理解しよう!

イヤホンガンガンゲームでVさんが大きく発音しています。
これを見ながら上に書いた音・口の動きの説明を理解しましょう👍

전기장판(電気マット)と発音しています。
1音ずつ見ていきましょう。

전:ㄴパッチムなので、舌を上顎につける。ここでは口の動きを大きく見せる必要があるので、舌が口からはみ出ている。

기:ギ。

장:ㅇパッチムなので、舌は動かさず喉奥から音が出ている。

판:ㄴパッチムなので、舌が上顎についている。ここでも舌がはみ出るほど大きく使っている。

このようにㄴパッチムは「舌」がポイントです。
なのでこのような伝言ゲームなどでㄴパッチムをはっきり発音しなければいけない場合は、舌が上の歯をはみ出すくらい強調することがあります。(普段の会話でははみ出さず上の歯の根元につけるくらい)

次に下の動画を見てㅁパッチムの音と動きを学びましょう。

작심삼일(作心三日、三日坊主のこと)と発音しています。
ㅁパッチムが2回出てくるので学習にちょうどいい動画ですね👍
動画を見るとわかるように、前の音を発音しながら唇を閉じ合わせることでmの音を出しています。

口の動かし方はわかったから、実際の音がどんな感じか知りたいな

Hana
Hana

次に「ㄴ/ㅇ/ㅁ」の音の違いについて理解しよう!

3つの音の違い

ㄴ/ㅇ/ㅁの音の違いを理解しましょう。

Hana
Hana

한/항/함を例にして説明します!

=「ハンニン(犯人)」の「ハン」

「ㄴパッチム=舌を上顎につけることでnの音を出す」と説明しました。

「犯人」と発音してみましょう。
「犯」で舌が上顎につきますよね。上顎に舌を当てて「n」の音を出す感じです。
これが「ㄴパッチムの音・口の動き」です。

「한=ハンニンのハン」と覚えましょう。

=「ハンガー」の「ハン」

「ㅇパッチム=舌は動かさず喉で鳴らす感じ」と説明しました。

「ハンガー」と発音してみましょう。
「ハン」で舌は動かさず、喉で発音する感じ、わかりますか?なんだか鼻に息がかかる感じもするかなと思います。
これが「ㅇパッチムの音」です。

したがって、「항=ハンガーのハン」になります。

=「ハンバーガー」の「ハン」

「ㅁパッチム=前の音を出しながら唇を閉じ合わせる」と説明しました。

「ハンバーガー」と発音してみましょう。
「ハン」で唇が合いますよね。
これが「함」の音です。

「함=ハンバーガーのハン」と覚えましょう。

Hana
Hana

日本語でも無意識に言っている音だとわかったと思います。
韓国語のスピーキングでは、これを意識して発音できるようになることが必要です👍
具体的なおすすめ練習方は、このページの下の方で紹介しています👍

どう使い分ける?

次のような質問が来ることがあります。

ㄴとㅇとㅁってどう使い分けますか?
このときは안、このときは앙みたいな使い分けはありますか?

結論から言うと、「使い分けはない。単語ごとに覚えるしかない」です。

ㄴ/ㅇ/ㅁは英語の「RとL」のようなものです。
基本的にこの単語の時にRを使い、この単語の時はLを使う…みたいなルールはありませんよね。(-er:〜する人、みたいなことはありますが)
なぜならRとLは違う字・音だからです。
「rice(米)はなんでLじゃなくてRなの?」と言われても、だってriceはriceだから…と言うしかないと思います(言語学として専門的に見たらなにかりゆうがあるかもしれませんが)。

ㄴ/ㅇ/ㅁも一緒です。
日本人には全て同じような音に聞こえるだけで、この3つは違う字・音です。
単語ごとに覚えるしかありません。

ただし、漢字語の場合は基本1字=1音なので、「この字の時はㄴ…」みたいに覚えることはできます👍
どういうことか詳しく説明します。

漢字語というのは、漢字をハングル表記にしたものです。
たとえば「인기(人気)」という言葉は「人気」という漢字をハングル表記したものです。
すなわち「인=人」「기=気」です。

日本語だと「人=ニン、ジン、ひと、びと」のようにいろんな発音がありますが、韓国語は「人=인」のみです。
なので「個人(コジン)=개인」「人間(ニンゲン)=인간」のように、日本語だと発音が分かれる場合でも韓国語だと「人=인」の1種類になります。覚えるの楽でいいですよね👍

つまり、「人」を使った単語は「인」なので絶対にㄴパッチムを使うことになります。「임」や「잉」にはなりません。

また、単語のスペル(=ハングルのつづり)を覚えるコツがあります。
下の記事をご覧ください👍

どの発音が難しいか?

ㄴ/ㅇ/ㅁの中で、どの音が一番難しいか?
これは人によると思います。
人によって舌の長さや口の形は違うので。

一般的には「ㅇ→ㄴ→ㅁ」の順で難しいと言われています。(=ㅇが一番難しい)

ただし、私の場合はㅇパッチムよりㄴパッチムの方が難しかったです。
韓国人の先生に発音チェックを受けると、いつも「ㄴパッチムの音が不十分」と言われました。
理由は、韓国語にある程度慣れて力まずに発音できるようになると、「ㅇパッチム」の音がある程度自然にできるようになったからです。
そうなると、必ず舌を上顎にちゃんとつけないといけない「ㄴパッチム」の音が逆に難しく感じるようになりました。
油断すると舌を動かしたつもりでも、ちゃんと上顎に当たっていないことが多くなったからです。
それを先生に指摘されてからは、ㄴパッチムを発音するときは「舌を上顎につける」ことをかなり意識しています。

…でも1単語でなく、文章を早く読み上げるときにㅇパッチムがあるとやはり難しいですね。

結論は「ㅇパッチムもㄴパッチムもどちらも難しい」かもしれません。

おすすめ練習方法

おすすめ練習法

①まず「ㄴ/ㅇ/ㅁ」の口の動き・音について学ぶ

②日本語を例に「ㄴ/ㅇ/ㅁ」の口の動き・音について理解する
(例:犯人、ハンガー、ハンバーグ)

③自分で発音してみる

④発音したものを聞いてもらう(チェックする人がいない場合、スマホの音声読み取りや、言語交換アプリなどを使う)

⑤練習を繰り返して慣れてくるとだんだん正確に発音できるようになり、さらにネイティブのㄴ/ㅇ/ㅁの音も聞き分けできるようになってくる(はず)

まず大事なのは①と②です。
意外と多いのが、そもそもの音や口の動きについて曖昧な理解のまま発音練習しようとすること。

「ㄴ/ㅇ/ㅁの音と口の動きの違いについて簡単に説明してみて」
…と言われた時に上の説明ができるようになっておきましょう。

音と動きを理解したら、それにしたがって発音練習し、他の人やスマホなどで自分の発音を確認しつつ、口が動きに慣れるまで毎日の宿題として練習を続けましょう👍

私の場合、電車の中で、寝る前の布団の中で、シャワーしながら、…など口を動かせる時にずっと練習していました。

まとめ:ポイントをおさらい

このページの内容を理解できたか確認しましょう。

①ㄴパッチムのポイントは(答え)を上顎に当てること
②ㅇパッチムの音が入っているのは「犯人・ハンガー・ハンバーグ」のうちどれ?
③ㅁパッチムは前の音を出しながら(答え)を閉じ合わせることで発音される

間違えた場合は上の説明をもう1度読み直しましょう👍

①舌
②ハンガー(ハンガーのハン=항)
③唇

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