・ハングルを覚えた後どうすればいいかわからない
・初級から中級に上がれない
・どう勉強を進めるのかわからない
という悩みを見聞きすることが多いのですが、
「大体の流れを提示すれば悩まなくて済むのかも?」と思ったので、私が考える「韓国語勉強の流れ」を書きました!
韓国語の学習レベル
まず、韓国語の学習レベルをまとめました。
TOPIKや検定などそれぞれ定義があるかと思いますが、今回は「韓国語を使える(コミュニケーションができる)」という観点をメインに整理します。
①入門レベル…韓国語勉強を始める段階
②初級レベル…覚えた単語と文法で、短文を作り始める段階
③中級レベル…会話にはある程度慣れて、上級表現を学び始める段階
④上級レベル…専門用語や上級文法も理解している段階
⑤ネイティブレベル…韓国人に外国人の韓国語だと気づかれないくらいの段階
⑥ネイティブ:第1言語(母語)が韓国語。
※他言語が第1言語の人間は一生到達できない
みなさんはどのレベルでしょうか?
ペラペラと言えるのは③からかなと思います。
私たち学習者が到達できるのは「⑤ネイティブレベル」までです。
勉強の流れ〜次のレベルに行く方法〜
韓国語が上達するということは、徐々に上のレベルに進むということです。
入門の人は初級に、初級の人は中級に、という感じです。
飛び級はありえません。初級の人が短期間で劇的に上級になったとしても、必ず中級の期間を経過しています。
では、どうすれば次のレベルに進めるのか、段階別に勉強の流れをまとめました。
⓪韓国語を始める(=入門スタート)
「韓国語を勉強しよう!」と思ったら、「入門レベル」のスタートです。
入門レベルの人がすべきなのは以下のことです。
入門レベル…韓国語勉強を始める段階
・韓国語の仕組みを知る
・ハングルを覚える
・基本単語と入門文法を同時並行で学ぶ
・挨拶、リアクションなどよく使うフレーズを覚える
まず、韓国語の仕組みを知りましょう。
どんな言語で、日本語とどこが同じでどこが違うか確認しましょう。
確認すると、日本人はどういう方法で勉強すればいいか、どこに気をつければいいかがわかってきます。
↓最初に覚える入門文法はこちらです↓
①入門から初級へ
まず、初級レベルは何ができる状態かを押さえましょう。
初級レベル…覚えた単語と文法で、短文を作り始める段階
作文:日記や自分の考え(好きなものとか、やりたいこととか)を短文で書ける
聞き取り:バラエティや韓ドラで習った単語・文法に出会うことが増えてくる
会話:カタコト(単語のみや短文)のやり取りが可能になる
初級レベルに到達するには、上に書いたことができるようになればいいのです。
そのためには、具体的に次のことが必要です。
初級に上がるためにすること
・ハングルを暗記する
・基本単語と入門文法を勉強する
・ドラマなどでよく聞く一言フレーズを覚える
・覚えた単語・文法で短文を作って、日常で使ってみる
覚えた単語・文法・フレーズを使いたいときに使えるようにすることが大事です。
「“食べたいです”って言いたいけど、해요体やったけど忘れちゃった」となったら意味がないです。
そのためには、太字にした「覚えた単語・文法で短文を作って、日常で使ってみる」を毎日やりましょう。
②初級から中級へ
「初級から中級レベルになかなか上がれない…」という方も多いですね。
まず中級レベルは何ができる人なのかを知ることが必要です。
中級レベル…会話にはある程度慣れて、上級表現を学び始める段階
作文:短文をつなげて長文を作れる
聞き取り:韓ドラやバラエティは7割以上聞き取れる。ドキュメンタリーや報道系の番組は話の流れは理解できるが、専門用語や上級文法などはわからないものが多い。
会話:日常会話には困らない。わからない単語が出てきても、意味を韓国語で教えてもらえれば理解できる。
これが中級レベルの人ができることです。
初級の人が中級レベルに到達するには、次の勉強方法がおすすめです。
中級に上がるためにすること
・短文をつなげて長文の作文をする
・ひとりごともワンフレーズじゃなく文章で喋る
・バラエティやインタビューで韓国人の接続・語尾の言い方を真似る
中級に上がったとわかりやすく判断できるのは、「話したいことを自分の言葉で伝えられる」ことです。なので、中級レベルに到達するには「作文(=頭の中で韓国語の文を作ること。声に出すとなおよい)」が何より大切です。
思ったこと・自分の考えを韓国語でどんどん作文しましょう。
③中級から上級へ
上級は何ができる人か確認しましょう。
④上級レベル…専門用語や上級文法も理解している段階
作文:プレゼンの原稿や専門分野の説明文・意見文が作成できる(ネイティブが軽く添削すれば完璧な文章になる)
聞き取り
・韓ドラやバラエティ、ドキュメンタリーなど動画を見ていて、専門用語以外は理解できる。専門用語もよく知られたものは理解できる。
・韓国の小説や経済書などの文章を苦もなく読める
会話:韓国人に韓国語でプレゼンや専門的な説明・討論ができる
簡単に言って、「韓国語を道具として韓国人に対抗できる」のが上級者です。
上級レベルに行くためには、次の勉強方法がおすすめです。
上級に上がるために必要なこと
・ドキュメンタリーやニュース番組を見る
・韓国の本を読む
・たくさん会話・作文して自分の苦手な表現を知る
韓国語がペラペラな人の中で、中級で終わっている人が多いです。
喋りたいことが自分の語彙で話せるので、中級で満足しがちなのだと思います。
上級に進むためには、自分の語彙にあまりない苦手分野を攻めることが必要です。
芸能分野に興味がある人は政治・経済や、逆にニュースが好きな人は韓国の小説を読んで文学表現を学ぶといった具合です。
あるいは、聞き取りはできるけど使うのは苦手な文法表現もあると思います。
その苦手なポイントもカバーできて上級レベルかなと思います。
④上級からネイティブレベルへ
ネイティブレベル…韓国人に外国人の韓国語だと気づかれないくらいの段階
というのがネイティブレベルです。
例えば、テレビを見ていて「目つぶって聞いてたらこの人日本人じゃん」と思えるくらい日本語がお上手な外国の方がいますよね。1時間ずっと番組を見ていても一回も発音・表現の違和感をネイティブが感じない、そのくらいのレベルです。
ここまで到達する人は非常に稀です。
努力だけでなく、生まれ持ったセンスや周りの人の語彙力が高いなど、運も関係あるかと思います。
ネイティブレベルに行けなくても、「ネイティブレベルに近づきたい!」と思うことが中級以上の学習者が上達し続けるコツなのかも。
まとめ
韓国語を目標レベルまで到達するためには、
「レベルごとにできることを知り、次のレベルに行くためには何をすべきかを知る」
これが何よりも大切です。
そうすれば、実はまだ初級なのに中級だと勘違いして背伸びしたり、中級に到達しているのに気づかずいつまでも先に進めない、そんなことも起こりにくいです。